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2010年 3月 26日

ブログの内容をePubファイルに変換できるか試してみました

 「そんなことをしとる場合か」との声も聞こえてきそうですが、Apple社のiPadに先駆けてePubファイルの生成機能を追加しました。
 もちろんiPadで実際に検証したわけではなく、Adobe社 Digital Editionsで一応開けるというだけです。ePubの仕様の読み込みは早々に諦めて、横浜工文社の『日本語Epubブックサンプル』とか、佐藤 直樹氏『電子書籍ファイルePubについて -ePubを自分で作成する-』を大いに参考にしました。
 現状、デモ用参考機能(というかただの間に合せ)で、かなりお粗末な仕上がりです。多層構造を掘り下げて下位ディレクトリまるごとの生成が可能ですが、生成データの目次が多層構造に対応していません。また、本システムオフィシャルの規約等のように各階層でそれぞれの下位のデータを表示させる設定を行っている部分を読み込むと、同じデータが何回も綴られてしまってちょっと恥ずかしいことになります。加えて、セリフと絵を組み合わせるボックスは抜本的な改修をしないことには表示させられないことがわかりました。実際にiPadが世に出回る頃には、他の生成サービスも出てくるだろうし、是非とも直しておかないとみっとも無いったらないでしょうな。

 ePub文書をAmazon社のKindle用.azwに変換するのも意外と簡単にかもしれませんが、Amazon社の方針とかいろいろがどうなるのか調べていません。Apple社にしてもDRM(デジタル著作権管理)がらみとか、日本の出版業界の方針とか、留意すべき点はいくつかありそうです。BookIdとか勝手につけていいものだろうか?

 ちなみに、参考ページを見ていただくとわかりますが、ePubの実体はZip圧縮ファイルなので拡張子を書き換えてやれば簡単に分解できてしまいます。余分なページや目次の簡単な修正なら手動で出来そうです。書庫のまま編集できるエディタがあれば話が早いですが、そうでない方も圧縮ソフト次第では、簡単にePubファイルに戻せます。私は普段、圧縮解凍に伝統あるLHUT32を使っていますが、右クリックで「書庫を作成(A)」とかのメニューが出る方はそれを使って、そうでない方は圧縮ウィザードを使うとやりやすいでしょう。
 手順としてはまず、"mimetype"を圧縮率=0で固め、"(任意の名前).zip"で保存します。次に"META-INF"、"OEBPS"の各フォルダを圧縮し、同じファイル名"(任意の名前).zip"で上書きしてやると、内容が入れ替わるのではなく、追加されていきます。最後に拡張子を.zipから.epubに変更してやればDigital Editionsで開けると思います。(LHAユーティリティ32 Ver 1.46)

 実際のところ、iPadやKindleに無線LANやなんかの通信機能がついて、のべつ幕無くインターネットに接続できた場合、データ形式が電子書籍である必要は果たしてどれだけあるだろうかとも思っています。もちろん、状況と使い勝手でどちらも使えるようにするのが一番でしょうが。
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2010年 2月 8日

モチベーションから考える着弾点予想

 フリーミアムとはご存知のとおり、フリー(free)+プレミアム(premium)が合わさった合成語で、寄付や広告に裏打ちされた無料のサービスが、利用者数や景気の動向等に左右されやすいのを鑑み、一部有料サービスを追加し、有料会員を募ることで収入の安定化を図る昨今のビジネスモデルです。

 フリーのサービスの内、広告収入モデルで最も成功しているのは、おそらく検索サイトでしょう。利用者はとにかく何かを探しているのですから。何かを欲しがっている人が目的の品物の広告を見ればクリックする可能性が高い、というか何かしらの物品なりサービスを目的として検索すれば、検索結果もほぼ広告のようになるのも皆さんもご存知のとおりです。

 ではフリーミアムモデルにおいてはというと、おそらくオンラインゲームと思われます。プレーヤーは原則的にゲームの目的に向かって行動するものですから、それを助けるアイテムでもあればつい購入したくなるかもしれません。その他に、有料サイトとして成り立っていそうなものとして思いつくのは、占いサイト、各種情報サイト、ファンクラブサイトとかですか。

 さて、手前どものようなCGM(消費者生成メディア。本当はユーザー生成メディアと言いたい)において、フリーミアムの現状はどうでしょうか。個別のサイトなりブランドなりの熱狂的なファンにはプレミアムなサービスの如何にかかわらずそれなりの価値がありそうですが、一般の利用者にも納得してもらえるサービスの格差というのは設定しづらいものだと思います。たとえば無料会員と有料会員の間で容量や投稿数の制限をつけてしまったりすると、たちまち無料でも制限の少ないライバルに敗北してしまうことになるでしょう。
 そもそもユーザーはCGMに何を求めていのかと考えるに、機能的側面と内容的側面があると思われます。
 まず機能的側面としては、データの保存や表示の簡易さ等の基本機能からはじまって、SNSのような、実社会にも影響をあたえ得るコミュニケーションツールとしの実用的機能。
 内容的側面としては、当然、コンテンツそのものであって、単純に内容が面白いであるとか、即時性や鮮度が重要であったり、入手困難な情報、またはそれらの的確な解説がなされていたりとか。

 CGMの場合、独占が許されでもしていない限り、便利さを提供する機能を制限するのは自らを縛りつけるようなものです。とは言え、内容を面白くするのは詰まるところユーザーであって、いろいろと工夫の余地があるにしても最終的にはシステム提供側ではありません。おそらくはその環の閉じられなさ加減がCGMでのフリーミアムが持つ弱点なんだろうと思います。

 さて、我々はどうすれば良いでしょうか。完全に輪が閉じられる方法は未だに見つけられないのだけれど、今まで見過ごされてきた要素を付け加えると、多少はギャップが縮まるのではないかと思っています。すなわちそれはコンテンツ提供者の収入です。(あー回りくどい。申し訳ない)
 有名なCGMサイトでは必ず「才能の無駄遣い」をしているユーザーがいて、私自身も彼らに随分楽しませてもらい、実際私も彼らを愛しています。彼らとしては、おそらく無報酬であることがプライドともなっているのだろうし、報酬を求めた途端に「金儲けのために創作する奴ら」と思われたくないと考えているかもしれません。そういった彼らの意向も尊重したいのだけれど、実際のところ現実的な助けを必要としている人もいるかもしれないと考えたのです。

 そういう訳で、(あんまりセンスが無いのでこれでいいかわかりませんが)フリーミアムにユーザーの「収入」(proceedとか、incomeとか、incentiveとか、earningあたりか?)を加えて、例えば、フロシーミアム(froceemium)つまり、フリー(free)+プロシード(proceed)+プレミアム(premium)というのを提案してみようと思います。(あぁ~あ、無理あるよな。まったく)

 実際のところ、フリー→フリーミアム→フロシーミアムに進むにしたがって、事業化へのハードルが高くなってゆきます。特にユーザーへの払戻しを想定すると、途端に事務方の苦労と負担がかさむようになるので、なかなか大変そうです。

 それでも本システムがユーザーへ利益を斡旋する手段としているパーミッション制御は、単純にコンテンツ提供者から読者へ購読料が流れるだけではなく、例えば、上杉隆×小林弘人「ここまでしゃべっていいですか」(5):メディアはどのように変化するのか? 米国の最新事例 (2/3)で紹介されているSpot.usのように、取材費を募り、それをもとに取材して記事を一般公開するだけでなく、それを有料で公開し、その利益を出資者に還元する設定ができます。

 ちなみに『Business Media 誠』のこのシリーズ。全編を通して大変参考になりました。というか確信しました。というか焦りだしました。
上杉隆×小林弘人「ここまでしゃべっていいですか」は全10回のシリーズです。

 さて、このパーミッション制御の応用は、突き詰めるとかなりの地平が広がっていると確信をもっています。生命の進化は海から川、そして陸へと、弱いものが、できるだけ遠くまで逃げたものが進化してきたことでしょう。この応用は、陸に上がったなんて言えるほどのものではありませんが、淡水域へ踏み込んだぐらいの値打ちがあるんじゃないかと思ってたりなんかしちゃったりして。(はしゃぎすぎ。自重しろ。→自分)

 あー。マニュアルをちゃんとしなきゃ、誰にも信じてもらえないよなぁ。
 とりあえず開発の経緯等はPubuxについてをお読みください。
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2009年 3月 4日

昔から苦手なんだもの

 我ながら駄目だなぁ。忙しかろうが書ける人は書けるんだろうけど。でもこのままじゃテストにもならないのでがんばるっすよ。

 さて、ここで本システムについて語るのはどうかとも思うのですが、現在、アクセス権引き換えポイントの上限が300ポイントに設定されています。これはインフレを防ぐためで、当然、本運営時には撤廃されるか引き上げられるものですが、自由な価格設定だとみんないくらぐらいの値付けをするのでしょうか。
 出版界のことはあんまり知らないのですが、例えば一冊の本が売れたとすると著作者には1割程度が印税として支払われると聞きます。残り9割から紙や印刷代やらさまざまな経費が支払われるのでしょう。
 本システムでは現在20%の取引手数料に設定されています。これは今後様子を見ながら妥当な数字を探ってゆきますが、書店で1,000円で売られている本に相当するデータで著作者に100円程度の印税が支払われるとすると、出版者が絡んだとしても200~300ポイント程度の価格設定がなされるのではないかと、勝手に予想をしてみました。実際には販売数と経費の兼ね合いがあるのでそんなに簡単に言うと怒られてしまいそうですが。ただ、そう考えると現在の電子出版の価格って若干高い気がしています。もっと販売数が伸びれば今後変わってくるかもしれませんね。

 ところで、電子出版が伸びてくると印刷屋さんは困ってしまうのでしょうか。私自身は紙とインクでできた、実体のある本がなくなってしまうなんて耐えられないので(こんなシステムを作っていながら)、このシステムがうまくいったとしたら、将来的には何とかオンデマンド印刷なりに繋げて行ければと思ってはいるのですが。
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2009年 2月 23日

ついにオープンさせました。

 開けようかどうしようか随分迷いました。

 いちおうは動いているっぽいし、当面はあんまり人も来ないだろうからって、あちこちができてないにもかかわらず、勢いでやっちまう事にしました。

このサイトの使い方は順次ここで説明していこうと思います。

とりあえず。
--新しいエントリを作ったとき、デフォルトでは「表示設定」が[非表示]になっているので気をつけてください。


2010.03.26追記
予想通り不評のため、「表示設定」のデフォルトを[表示]にしました。
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